2010年12月5日日曜日

化巧品というもの

化巧品というもの

我が家は30年近く、生活クラブ生協から基本的な食糧を購入している。

生産者の顔が見える、安心・安全な食糧だからだ。

その生活クラブでは「生活と自治」という冊子を毎月発行しているが、11月号に興味深い記事があったのでご紹介したい。

特集記事でタイトルが「“化巧品”にご用心」。

インタビューによる構成記事だが、答えているのは小藪浩二郎さんという方で、製薬会社で研究開発に従事した後、現在は食品会社で研究開発に従事しているという人だ。


記事のメインテーマは食品添加物について。

ポイントを整理すると、

1)添加物にも原産地表示

添加物にも国産と輸入品があるそうで、業界は価格が安い中国や東南アジアで製造されたものを使う傾向にあるという。

日本製やアメリカ製、イギリス製もあるが価格が高いからだ。

食品メーカーが安価な添加物を使うのは、小売(流通)から低価格な商品を求められることによる結果だという。

しかし、低価格の輸入添加物には大きなリスクがあるという。

それは製造の際に含まれてしまう副産物(=不純物)の人の健康への影響だ。

中国や東南アジアの国では、法規制がないために、不純物が混入してもチェックする仕組みがないという。

そんなリスクを回避するためには、せめて原産地表示が必要だと、小藪さんは指摘する。

2)「減添加物」はすぐに可能

最近では大手コンビニが「合成保存料・合成着色料不使用」を前面に出した食品の販売を始めたりしているが、添加物業界が反対し、せっかく無添加の方向性を提起している小売に対してクレームを付けているという。

昔と異なり流通過程が進歩しているため(冷蔵冷凍や包装資材の進歩)、減添加物は可能だと言う。

もっとも生活クラブの加工品にはまったく合成品は含まれていないのだから、できないはずはない。

やる気の問題だろう。


3)化学合成の加工デンプン

厚生労働省はデンプンに化学物質をひっつけて、完全に合成して製造したものに「加工デンプン」の表示を認めているという。

以前は「食品衛生法施行規則」で、増粘剤(デンプンリン酸エステルナトリウム)や安定剤(デンプングリコール酸)のようにその用途と物質名の表示が求められていたが、2008年これを一括して「加工デンプン」と表示することが認められた。

ただし、加工デンプンを使用していても、「乳化剤」としか表示されないものもあるという、タレやドレッシング、アイスクリームなどだ。

加工デンプンも添加物同様に、長期摂取することを前提とした人間による臨床試験は実施されていないという。

身の回りに溢れる化学合成で巧妙に製造された“化巧品”にご用心!














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新鮮な野菜たち

新鮮な野菜たち

実家に帰ったとき、時折、近くにある道の駅に寄る。

実家は群馬県の子持村。

近くに、道の駅「こもち」がある。

地元の農家が収穫したばかりの農産品を持ち寄って販売する場所があり、休日ともなると多くの観光客で賑わっており、早く行かないと物が無くなる。

おやきなど、農家の人が作った加工品もある。

価格でみると川崎のスーパーとほとんど同じ程度のものもあれば、激安のものもある。

なにより、新鮮さを買えるのが嬉しい。

スーパーでは買えない珍しい野菜もある。

先日帰省した折には、ヤーコンを買った。

そういえば菊芋もあった。

からし大根も。

当然のことながらコンニャクも。

このコンニャク、市販のものより身がしっかりしている。

ほうれん草も買った。

ほうれん草の値段は都会並みだと思ったが、量が倍くらいあったので、実質半値。

変な流通を通さないので添加物も無しの新鮮野菜。

東京で安いといわれるスーパーよりも安い川崎のスーパーと同程度で新鮮、ものによっては激安。

生産者に近いところで買えるというのは嬉しいの一言。

消費者はもっと生産者に近づくべきで、生産者は消費者に近づくべき。

生産者と消費者の関係が、顔が見える関係になるのが理想だろう。

販売の際、生産者を紹介する手法が流行っているが、嘘で無い限り、消費者には嬉しい。

どんな食糧であれ、生産の現場と消費者の距離が遠くては、食糧自給率も上がらないだろうし、安心・安全の食糧確保は難しいだろう。













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2010年11月13日土曜日

安心・安全な食糧

安心・安全な食糧

先日、加入している生活クラブ生協が主催した生産者交流会に参加した。

その生産者とは、飼料用米で豚を育てていることで最近有名になってきた平田牧場の姉妹会社、平牧工房(以下「平田」)。

この会社は平田牧場で育てた豚を使って加工品を生産している。

この日は手作りウィンナーの体験もあったが、学習会での話が大変有益だったのでご紹介したい。

学習のメインテーマは添加物。

学習会の前に、市販品のウィンナーと平田のウィンナーを、商品名を伏せて食べ比べたのだが、平田のウィンナーは市販品に比べ、「赤くない」「肉の味がする」という大きな特徴があった。

その違いの秘密は添加物にあった。

市販品には、

1)合成着色料
2)合成保存料
3)結着補強剤
4)酸化防止剤
5)化学調味料
6)発色剤
(以上 以前の表示名)

1)着色料
2)保存料
3)リン酸塩
4)ニコチン酸アミド
5)調味料(アミノ酸等)
6)亜硝酸 硝酸
(現在の表示)

が入っているが、平田のウィンナーには入っていない。

では、なぜこのような添加物が必要なのか?

理由は、

1)日持ちさせるため

市販品の贈答用ハムを押入れに入れっぱなしで1年間放置したが、腐っていなかったという話があるそうだ。

2)利益率を上げるため

どういうことかというと、市販品は原材料である肉を少なくし、大豆タンパクや卵タンパクの粉と水で文字通り水増しするために、上記のような様々な添加物が必要になるのだという。

このタンパクの粉末に水を混ぜるとプリン状のものができるらしい。

それに色や味を着けて肉らしくするのだという。

平田のウィンナーに使われる豚肉の量は8割ほどだが、市販品では4割程度だという。

ロースハムの場合、平田の製品では、1キロの原料が850グラムになるが、市販品では2キロになるという。

タンパクの粉末100グラムに水900グラムを加えるからだそうだ。

しかも平田の製品に使われる肉は自らが育てている豚肉だが、市販品は輸入品がほとんど。

平田の場合は、地元の休耕田を使って農家に栽培してもらっている飼料用米と、遺伝子組み換えをしていない他の飼料を与えている。

卵の黄身の色にも流行があり、その調整は飼料に入れる着色料でコントロールするという。

つまり、添加物の影響は親から子へ表れるということだ。

最近、子どもでも「キレル」子が多いのは、リン酸塩がカルシウムを奪うからだという話もある。

普通の生活をしていると、1年間で約4キロの添加物を食べているという。

製品に表示されない添加物もたくさんあるが、加工品を購入する時は、しっかりと裏の表示を見るようにしたい。

腐る食品は安全で、腐らない食品には多くの添加物が入っていることを忘れずに。











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2010年11月7日日曜日

一粒のお米

一粒のお米


弁当の蓋を開けた時、最初にすることが、蓋の裏に付いたご飯粒を一つひとつ食べることだ。

炊飯器の中に残ったご飯も一粒残らずつまんで食べる。


小さい頃、ご飯を残すことは許されなかった。

食糧事情が厳しかったせいもあるだろうが、食糧を無駄にしない習慣が日常の隅々にまで行き届いていた。

お米だけでなく、味噌や醤油を貸し借りする時代だ。

自分は昭和29年生まれだが、この世代の多くは同じように躾けられ「もったいない」が身についていると思う。

最近の若い世代がご飯を平気で残し、捨てている様を見ると不愉快な気分になる。

食糧を無駄にし捨てる生活が豊かとはいえない。

限られた食材でも豊かな食卓だった時代もあるのだ。

流通が発達し、生産者との距離が遠くなり、加工品が増える時代では、食糧のありがたみはないのだろう。


蛇足だが、世代に関係なく食糧を無駄にする習慣が身に付いている人たちがいる。

もちろん例外もあるだろうが、自分の経験では、商売、特に飲食店を営む家の子どもには、食糧に対する「もったいない」感覚がないようだ。

一度身に付いた習慣はなかなか修正できない。
















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気分よく食べたい

気分よく食べたい


最近の経験から一言。

経験その1。

川崎には数年前にできた大型商業施設「ラゾーナ」がある。

その中にある沖縄料理店をちょっとした会合で使った。

先に入っていた者が「入店後2時間だけだそうです」と言う。

既にカウントダウンは始まっていた。

30分ほどして全員が揃い、食事しながら(もちろん呑みながら)のミーティングになった。

メンバーは4人いたので、泡盛をボトルで取ろうということになったが、この店では出していないとのこと。

グラスだけのサービスだった。

そして最初のメンバーが入店してから1時間50分ほどでウェイトレスが来て、そろそろ時間だと言う。

店はそれほど混んではいなかった。

全員口を揃えて言ったことは、「二度と来ないね、この店」だった。

従業員の対応がとてもマニュアル的で愛想がなく、常連やリピーターを期待していないことが明白なサービスだったのだ。


経験その2。

川崎駅近くに、ミューザという川崎には不釣合いの立派なシンフォニーホールがある。

中には、これも立派なパイプオルガンがある。

その建物の中にある商業施設(テナント)は川崎らしい店が多い。

その中に小さな沖縄料理店がある。

店長さんもウェイトレスの子も愛想がよくて、気配りや気遣いがよく出来ている。

自分が同じような商売をしていたら、絶対引き抜きたいと思うほどだ。

もちろん泡盛のボトルキープもOKだ。

制限時間も無い。

価格もリーズナブルなので、家族でよく使っている。


たとえ高級な食事でなくても、食べる時は気持ちよく食べたいものだ。















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2010年10月11日月曜日

どんぐりに思ふ

どんぐりに思ふ

どんぐりはリスの主食だという。

人間にとってはナンだろう?


子どもの頃は、どんぐりと竹串や竹ヒゴなどを使って動物を作ったり、お尻の部分を削り、中身を削り出して笛を作ったりした。

そんな思い出があるので、公園などでどんぐりを見つけるとすぐに拾う習性がある。

だいぶ昔のこと、近所の公園で拾ったどんぐりをプランターに埋めておいたら芽が伸びたので、実家の庭に移植した。

5本のうち2本が成長した。

成長が早く、庭が手狭になったので、そのうち1本を(管理していた親父が)伐採した。

残った1本はさらに成長を続け、高さが3メートル以上になったが、親父が、高齢でこれからの手入れが大変だということで、最近、2メートル程の高さで伐採してしまった。


そんな訳で、たぶん人一倍どんぐりを気にしている人間として気がかりなことがある。

最近、奥湯河原近くにある「紅葉の郷」へ取材に行った。

バス通りからは徒歩で、「紅葉の郷」までの道のりが約1.5キロほど。

この周辺にはシイ・タブ・カシの樹木が多いようで、歩きながらたくさんのどんぐりを見た。

しかし、それは今までに見たことがないどんぐりだった。

鮮やかな緑色だったのだ。

どんぐりと云えば、茶色のものと相場が決まっている。

熟す前に落ちているようだった。

それとは別に気がかりなことを、最近都内で経験した。

江東区にある辰巳公園でのこと。

まだ、熟していないどんぐりが枝に付いたまま落ちていた。

勝手な想像だが、今年の夏の猛暑が影響しているのではないだろうか。

そんなことを考えていた頃、毎週生協から買っている泥付き長ネギが、この猛暑の影響で欠品だった。

今年の猛暑は、人間にもリスにも「食糧供給」面に大きな傷跡を残したのか。


ちなみに、辰巳公園はサクラ並木が有名だが、どんぐりもたくさん拾える。

見事な大きさのどんぐりがたくさん落ちていたので、お約束どおり、コンビニ袋に一杯持ち帰ってきた。

いま、水に浸して選別中。














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見切り品という贅沢

見切り品という贅沢


先日、都内の某スーパーに立ち寄ったら、傷があったり、やや古めの野菜が見切り品としてワゴンで売られていた。

その日の内に食べるであろうものを数点買ったが、ついでにかなり傷みがきている椎茸も買ってみた。

そのまま1日も放置したら溶けてしまいそうな代物だった。

食べる予定はなかったが、干し椎茸にしてみようと買ってみたのだ。

その日の内にザルに入れて、室内干しをした。

仕事場なので、外付けハードディスクの上や、チューブ式モニターの上に置いてみた。

結果、翌日には程よく乾燥していた。

ハードディスクの上の方が乾燥には適しているようだ。

安い時に見切り品の野菜を買って、それぞれに適した加工をすることで、かなり経済的な食生活ができそうだ。

見切り品の野菜を保存食に加工するのは面白い。

結構贅沢なことかも知れない。
















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